タリアから、あなたに贈る1冊

余りに、活字中毒過ぎて、読もうとした本が昔読んだことがあるということがしばしばあることから、備忘録をつけたいと思ったのがきっかけ。 ただ、ああ、この本にもう少し早く出会えていればと思ったことも多かったので、この時期のあなたにはおすすめしたい、過去の、未来の私に代わる誰かへの紹介も込めて。 そして、忙しく精神的につらかったときに、刺激の強い本を読めるタイミングがなく、その時の自分でも読める本が欲しかった。でも、そんな都合のいい情報にはなかなか出会えず。 そんな、少し前の私のような、いまにもあふれそうな水盆を

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「青くて、溺れる」 丸井とまとー青春って青いよね。

#青春小説 #現在 #日本 #女子高生 #いじめ #喫茶店 #心休まる場所 #新しい友人 #お別れ

 

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10月25日の一冊

  •  青春だけど、ほろ苦いお話が読みたい方
  •     心休まり、ほぐれていく気持ちになりたい方

                                                              に贈りたいと思います。

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「青くて、溺れる」 丸井とまと KADOKAWA p239

 

青くて、溺れる

青くて、溺れる

 

 *あらすじ

SNSは信じるのに、誰も私の「言葉」は聴いてくれない――。

些細なきっかけで、仲の良かったグループからいじめの対象になってしまった高校二年生の祥子。
学校にも家にも居場所がない祥子にとっての毎日は、まるで溺れているようで、息苦しい。

そんな祥子は、ある日「名前のない」喫茶店を見つける。
中に入ってみるとそこには、あたたかな珈琲を淹れてくれるマスターと、個性的な常連客、そして祥子と同じくらいの男子高校生、皐月がいた。

誰にも思いを言い出せず、息が詰まりそうだった祥子は、いつしか彼らに自分の犯したある「過ち」を告白。優しく迎えてくれたその喫茶店で、祥子はようやく苦しかった気持ちがほどけていくのを感じ……!?
 
*感想

おちもわかっていたけど、ああ、よかったと思えるラストが「青い」のかなと思いながら、読み終わりた。

 

祥子と大塚さんのやり取りは、ほほえましいし、喫茶店の描写はすごく素敵でした。

 

茶店のマスターの夢がでてこなかったのは、青い夢ではないからなのかなとしんみり。

 

信じた人に裏切られる。夢が打ち破れる。

どこにでもある話といえば、どこにでもあるけど、ここまで、若い人の悩みでまとめているから、読んでいても、そういうとらえ方になることに納得できる部分も多かったです。

 

悩みの部分はリアルで、解決編はちょっと話がうますぎる気もするけど、他人からみると何を考えているかわからないといわれる主人公、祥子の性格からすれば、それもまあ、そういうもんなのかなと思ったりもしました。

 

1時間半くらいかけて、アールグレイの紅茶片手に読み終わりましたが、濃いミルクとコーヒーを片手に、ふかふかのひざ掛けをして読んでほしい本ですね。

 

 

 

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