「後宮の烏 2」白川紺子ー人をよくみている。
#ファンタジー小説 #仮想中国世界 #後宮 #友 #皇帝 #ゴーストハント? #お悩み相談 #感情
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11月25日の一冊
- ファンタジー小説ってはまると本当に楽しい、好き!という方
- 主人公の周りの人間は、徐々に増えていく設定が好きという方
- 人の感情の動き方は丁寧に、また多面的に描写されていくのが好き
に贈りたいと思います。
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*あらすじ
後宮の奥深く、〈烏妃(うひ)〉と呼ばれる妃が住んでいる。
その妃は、妃でありながら夜伽をすることのない、とくべつな妃だった。
後宮で生きながら帝のお渡りがなく、また、けして帝にひざまずくことのない特別な妃・烏妃。当代の烏妃として生きる寿雪は、先代の言いつけに背き、侍女を傍に置いたことに深く戸惑っていた。ある夜、後宮で起きた凄惨な事件は、寿雪が知る由もなかった驚愕の真実をもたらす、が--。烏妃をしばる烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)とは何か? 烏漣娘娘がおそれる「梟」とは一体誰なのか?
後宮の烏(からす)2 | 白川紺子 | 集英社オレンジ文庫 より
*紹介
昨日紹介した、「後宮の烏 1」の続編です。
⇩「後宮の烏 1」の紹介記事はこちら
taria-voraciousreader.hatenadiary.com
あらすじだけ読むと、1を読んでいない人は置いて行かれると思うので、
ファンタジー小説は世界観の説明がしづらいというところもあるので、Q&A方式で説明してみようと思います。
Q 続編から読んで大丈夫ですか?
A 章ごとに独立した構成なので、1を読まずにも読もうと思えば読めると思いますが、皇帝と烏妃の関係は2巻でははっきりとかかれていないので、1を先に読むことをお勧めします。
Q 2巻を読んでも、本作は中華ファンタジーですか?
A 皇帝、後宮、宦官、官吏の登用制度などは、中華風だよなぁと思います。
もっとも、今回は、烏妃が恐れる謎の存在・梟が登場します。
梟が何かはネタバレになってしまうので、割愛しますが、中華ファンタジーではあるのですが、根底の設定は日本神話を連想させました。あるいは、ギリシャ神話か。
Q ここに注目!っていうポイントを紹介してください。
今作の感想は、人間の感情は、一辺倒ではないよね。ですかね。
特に親しい人物には、自分と同じ感情や考えを抱いてほしいと願ってしまうもの。
そうではなくても、わかってほしいと、理解してほしいとは思うのが、性なのかなとは思ってしまいました。
親しいがゆえに理解できていると思ってしまう、あるいは理解できないもどかしさも感じてしまう、そういう場面がコロナで増えたと思います。
感情の動きが丁寧に描かれているので、読んでいて、ああ、そういうふうにも思えるかぁといろんな想いをたどってみてほしいと思います。
烏妃と皇帝・高峻のよき友、な関係は、3巻以降も続けられるのか、気になるところです。図書館での予約順がまわってくるのをのんびりまとうと思います。